現代医学(西洋医学)は目覚しい発展を遂げ、昔と比べれば大抵の病気は薬で治せるようになりました。
それは病気の根源が細菌やウィルス等の病原菌である事が分かり、それをやっつける薬の開発により対処できたからです。しかし、文明が発達して仕事や家事で人々が極端に身体を動かす事が少なくなった今日、新たに運動不足による生活習慣病といわれる疾患が増えてきております。
病気の原因は何も病原菌によるものばかりとは限りません。
非細菌性疾患といわれる筋肉の弱化からくる体性の機能障害です。
これは筋肉が弱って収縮し脊椎の間から出ている神経根を絞扼(こうやく・しめつけ)して色々な疾患の原因となって顕れるのです。
腰椎5番と仙骨の間の神経であれば坐骨神経痛となって脚・足の指先の痛みやシビレとなり、又、膝や大腿の裏側の痛みとなって現れます。
頚椎の6番・7番の間の神経であれば腕や手先の痛みや痺れとなって顕れます。
頸椎1番・2番の間の神経異常は耳鳴り・めまい・偏頭痛の原因にもなり、胸椎の異常は自律神経失調症や内臓の慢性的疾患の原因ともなります。
これは全て筋骨格神経系の疾患ということになり原因は何度も申上げますが筋肉萎縮が原因となります。筋肉は使わな過ぎても、又スポーツの選手のように使い過ぎても疲労して萎縮します。
それではどうしたら防げるかといいますと良く身体を動かせることです。
若い人であればジョッギング、高齢者であればよく歩く事です。歩くと言っても漫然と歩くのではありません。足を伸ばして膝を曲げないように踵から大地を踏みしめるようにゆっくりと着地して歩きます。
最初はぎこちないかも判りませんが慣れれば姿勢も良くなるしかえって歩きやすいものです。その際必ず運動靴やジョギングシューズをはいてください。
個人差がありますが高齢者、腰痛のある方は日に30分くらい、普通の方や60歳以下の方であれば50〜60分、1週間に4〜5日は歩いてください。
歩く事によって大腿二頭筋及び脊柱起立筋を柔軟にしてゆきます。
人間は動物と違って二足歩行の宿命でこの脊柱起立筋に一番負担がかかりやすく、これが拘縮すると筋骨格神経系の疾患の一番の原因となります。
皆さん運動といえばすぐにジムに行ってウェイトトレーニングをされる方がいますが、高齢者には全く必要ありませんし、健常人の若い方でも急激にやるとかえって筋疲労を起こしますので徐々に行なってください。
又、プールでの水泳は全身運動で非常にいい事ですがこれも無理の無い様に。腰痛で歩行困難な方は水の中で歩く事をお勧めします。
一般的な理屈として腰痛は腹筋を鍛えなければならないとか、自転車で足を鍛えられると思っておられる方がいますが、それは逆効果です。
人間は態勢的に前面の筋肉より背面の筋肉の方が負担がかかりやすく弱って硬化しやすいのです。腹筋というより内臓の一番奥にある脊柱に付着している大腰筋が負担がかかりやすいのです。又自転車は前面の大腿四頭筋は鍛えられますが、後面の大腿二頭筋のほうが弱化しやすいのです。
お仕事で特定の筋肉だけを使うような動作ばかりしていると疲労拘縮をおこします。パソコンを一日中使っていると肩から首にかけての僧帽筋や肩甲挙筋が疲労拘縮して、ひいては頸椎のズレを起こし肩こりから耳鳴り・目まい・偏頭痛の原因ともなります。
どうしても仕事やスポーツで片方の筋肉を使いすぎた場合必ずクールダウン(軽い体操)をして筋肉のバランスを取る様に心がけてください。
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